久しぶりにに泣いてしまった。
母の認知症がかなり進んで、何か言われても、認知症だからとやり過ごしていたが、今回は違った。
私自身、かなり疲れていたせいもあったのかも知れない。
病院から帰って、父と母の身の回りのことでバタバタしていて、余裕がなかったのも事実。
ただ私を非難する、母の表情や言葉に、かろうじて頑張っていた何かが、しぼんでしまったかのように、涙がこぼれた。
母は嫌な思いをしたと言うが、イレギュラーなことがあって仕方なかったのだ。
私なりに一生懸命で、嫌な思いをさせているつもりはもちろんなかった。
母に説明しても理解はされないだろうし、母がそう思ってしまったのなら、それが母にとっての事実になってしまう。
なだめようとしても、母の言動はエスカレート。
私が泣けてしまったのには、理由がある。
30年ほど前、私が病気になって以来、母と私の間には、今までいろいろなことがあった。
介護をするようになってから、少しずつ関係も変化して、最近は、落ち着いた関係になっていた。
それでも、以前と同じような言葉と表情で私を責める母をみると、いろいろな感情がこみ上げてきてしまうのだ。
だいぶたって、母が「ごめんね」と言った。
認知症を感じさせない表情、いつもの母の表情にほっとする。
余裕がなく、母に嫌な思いをさせてしまったのは申し訳なかった。
私のことで長年苦労してきた母。
今は笑っていて欲しい。