初めて家族を見送った。
いつもは予防接種も痛がり、足をばたばたさせていた父。
入院中は、苦しいとも痛いもと帰りたいもと言わなかった。
つらい状況のなか、私たちを心配させたり困らせるようなことは言わなかった。
最期には間に合わなかった。
病室に横たわった父は、いつもと変わらず寝ているようだった。
緊急を知らせる医療機器の音だけが、父が亡くなっていることを知らせていた。
デイと病院の対応が、私たちの悲しみをさらに深くした。
今は何も考えないようにしている。
ただ父が苦しみから解放されて、安らかであることを信じて。
それでも、悲しくなることがある。
会いたいと思う。
いろいろな後悔が頭をよぎる。
もしあの時こうしていたら…。
もっと優しくすればよかった…。
そんな時は心の中で「ありがとう、お父さん」それだけを思うようにしている。
父も私たちも、前向きに歩いて行けるように。
ありがとう、お父さん。
ありがとう。
父が亡くなったこと、ブログに書くか、かなりの間、悩みました。
知らない方にわざわざ身内の不幸をお知らせすべきかと。
しかし私の中で父の存在は大きく、それに触れずにはブログを続けられそうもありませんでした。
母には知らせていません。
大声で叫び続ける母には、知らせても理解できるかわかりません。
母の中でも私の中でも父は今まで通りに存在していくのだと思います。
今回のことで父から多くのことを学びました。
今までは気づかなかった、父の大きさを知りました。
感謝の言葉しかありません。