プチひきこもりの、介護日記

両親介護 認知症 シングル 50代 プチひきこもり

笑顔で

父が亡くなってもう3ヶ月になる。

食は細い方だったが、美味しいものを食べるのを楽しみにしていた。

特にお寿司と鰻が大好きだった。

カキフライ、ラーメン、餃子にすると、すごく喜んだ。

もう父は食べられないのだと思うと、父の好物はもう作れそうもなかった。

しかし四十九日や月命日には、父の好きなものを供えたいという気持ちにもなった。

「もう食べられなくて悲しい」と思うのではなく、「一緒に食べられたら良かったね」と思うようにした。

そして母が美味しいと食べてくれるのだから、やっぱり作ってよかったと思う。

そんな母も最近は「美味しいと」いうことはない。

父の好物を作ると、父と母と2人で「美味しい」と声をあげていたことを思い出す。

今でも父のことを思うと、複雑な気持ちになってしまう。

後悔や申し訳なさ、悲しみがまだ消えない。

これでは父も気がかりだろう。

そう思い、思い出すときはなるべく楽しい気持ちでいるように頑張ってみる。

ほとんどの人がいつかは親と死別する。

誰もが通る道なのだから。

そう自分に言い聞かせてみる。

それでも寂しさが消えることはない。

でもいつかは笑顔で思い出せるように。

笑顔でいられるように。