プチひきこもりの、介護日記

両親介護 認知症 シングル 50代 プチひきこもり

窮屈な介護

「歯磨きした?」母にそう尋ねると「したよ。」と答えるようになった。

してないんだけどね~。

父は前から、そうだった。

してないのに、「したよ」

「ハンカチ持った?」「薬飲んだ?」

確認もしないで、「持ったよ」「飲んだよ」

良くとれば、その気になってるだけ。

悪くとれば、めんどくさいんでしょ。

父の場合と、母の場合は少し違う気がする。

だが、高齢になれば、多かれ少なかれ、めんどくさい気持ちにはなるだろう。

体を動かすのがしんどい、わからなくて考えてするのが大変、忘れてしまう。

きっと、いろいろな理由があるのだろう。

めんどくさくなるのもわかる。

でも、普段の生活の中では、つい「やってないでしょ」と、指摘してしまう。

考えるより先に、口が出てしまう。

世間一般の普通なことが、普通に出来ないこともある。

鬱とかいろいろな病気を持つ私は、よくわかっているはずなのに。

介護はいろいろ難しい。

父が誤嚥性肺炎で入院したことがあるので、歯磨きはどうしても気になってしまう。

父には歯磨きする能力は十分ある。

ひとりで暮らしていれば、歯磨きするしないは自己判断になり、他人から何も言われないで済むのだらう。

ただ一緒に暮らしていると、そうはいかない。

こちらも長く元気でいてもらおうと思うと、ついつい口が出てしまう。

本人の望んでいる介護と、本人のための介護が、全く同じとは限らない。

なるべく本人の気持ちに寄り添うようにしないと、窮屈な介護になってしまう。

どうも私の場合、一生懸命がんばると、窮屈な介護になってしまうようだ。