母はてんかんの薬をやめてから、信じられないくらいの大声で叫ぶようになった。
朝も夜中もなので、本人にも家族にも負担になるのだが。
てんかんの薬を飲んで、寝たようになってしまったので、姉が「本人らしさがなくなってしまう」と先生に言って薬をやめたのだ。
大声、叫ぶ、手で物をバンバン叩く、足でどんどん蹴る。
聞いてて、我慢ができなくなってくる。
認知症の周辺症状は周りの環境次第とのことなので、なるべく気をつけているのだが。
それにこちらも人間なのだ、長く介護をしているといろいろある。
今度は私の腕をつかんで放さない。
すごい力だ。
無理に放そうとすれば、怒りだすので、そのままにしている。
そんな時、母が言った。
「えらいと思うよ」
「誰が?」と聞くと
「あなた」
母の状態ではわかって言っているのかは、わからない。
でもちょっと驚いた。
続けて「だから明るくしてあげよう」と言って、「えーっ」と大声で叫び始めた。
そうきたかぁ…。