訪問診療の精神科でてんかんの新しい薬を処方された。
夜に寝るようになり、昼夜逆転はだいぶ解消された。
起きている昼間は叫ぶので大変だ。
でも昼間活動するようになって、頭の働きは少し良くなったようだ。
言葉が出るようになった。
もちろん会話が出来るわけではないが、背中をさすると「ありがとう」と言うこともある。
普段は叫んだり、同じ言葉を繰り返す母の、一体どこからそんな声がと思うような、落ち着いた声だ。
一瞬だが、以前の母がよみがえる。
叫んでる母の中にも、きっといろいろな感情があるのだろう。
そう思うと、母の叫び声もそれほど苦痛ではなくなってくる。