プチひきこもりの、介護日記

両親介護 認知症 シングル 50代 プチひきこもり

夜中に

認知症は叫んだり暴れたりしない。それは別の病気だ」

少し前テレビで認知症の専門医がそう話していました。

「だったら家の母はどうなの?」そう思わずにはいられません。

叫び始めたのは、てんかんと診断されたころだったので、てんかんと関係があるのかと思っていましたが、通院先の先生には関係ないと言われました。

その後は、叫ぶのは認知症の周辺症状だと思っていました。

しかし訪問診療の精神科の先生も「認知症で叫ぶ人はあまりいない」と首をかしげます。

母は、もともと心配性で不安が強い人です。

認知症になり、自分の今おかれている状況もわからず、さらに幻覚、妄想と現実の区別もつかず、体もあまり動かせず…。

そんな中で叫ぶしか出来ないのでしょう。

そう思うと何とかしてあげたいと思います。

声をかけたり、体をさすったり、手を握ったり。

いろいろ試してみますが、効果がある時もあればない時もあります。

起きているほとんどの間、母は声をあげます。

夜中でも…。

毎日のことなので、自分が疲れていたり調子が良くないときは、母の叫び声がつらく感じられ、母をなだめる余裕がなくなることもあります。

イライラした態度をとらないだけで精一杯になることも…。

先日も夜の12時過ぎても声をあげて、なかなか寝つかないので頓服の薬を飲ませることにしました。

布団の上に起こし、叫んでいる口に薬を入れます。

小さく半錠に割られてるので、口の奥に入れようとしたら、強く指を噛まれました。

「痛っ!」

それを聞いて母が笑い始めました。

状況はわかってないのだと思います。

多分私のかん高い声が面白かったのでしょう。

私も可笑しくなって、つられて笑っちゃいました。

夜中にふたりでケラケラ声を出して笑いました。

幸せな気分になりました。

認知症でわからなくなってしまった母と一緒に笑えるなんて😊。

疲れも嫌なこともいっぺんに吹き飛びました。