年末から、てんかんの発作が起きるようになって、ほぼ半年、母の状態が一変した。
寝てる時間が長く、認知症がすすみ、足腰が弱ってしまった。
てんかんの発作さえ治まれば、自宅介護でまだやっけいけると思っていたが、てんかんの発作はなかなか治まらず、薬の副作用も出で来た。
9年前の介護当初から、早めの介護施設への入所を考えていた私と、絶対に介護施設へは入所させないという姉との間で、何度もトラブルに。
問題のないときはいいが、何かあって話し合う度に、もめた。
そのまま今にいたるわけだが、またここに来て…なのだろうか。
姉に孫が産まれたりして、状況がかわり、「施設に入所でもかまわない」と姉も言うようになった。
今度は私にためらいがある。
今のコロナ禍での、入所は避けたい。
面会も出来なければ、母の様子も、ケアの状況もわからない。
元気なうちなら、母から聞くことも出来たのだが。
そして母の介護をしていると、「こんなとき施設ならどう対応してくれるのだろうか。その時、母はどう感じるのだろう?」と考えてしまうことがある。
昨夜も布団に入ってから、何度もトイレにやってきた。
トイレに来ても、自分ではどうすれば良いかわからず、怖がって便座に座ろうとしない。
なんとか座らせても、おしっこはでない。
半分寝たような状態で、ほとんど歩くことも出来ず、なんとか部屋に連れてもどる。
ほっとして自分の部屋に戻って、横になったのもつかの間、直ぐに母がまたトイレにくる。
これを何度も繰り返す。
「もう起きてこないで、寝てちょうだい、お願いだから」祈るような気持になる。
ひどい腰痛の母が、中腰のままで便座に座れずにいると、腰がツラいだろうと、つい無理に座らせようとしてしまう。
部屋にもどって布団に横になるときも、母は訳が分からないのだろう、しゃがむことも、横になることも出来ない。
毎回、汗だくだ。
経験のあるプロなら、上手く対応出来るのではないか?そうも思う。
一方こんな時、夜間人手の少なくなる施設なら、母の安全のためにと拘束されるのだろうかと悩む。
夜中の4時近くまでこんなことが繰り返され
た。
朝は5時半位に起きてまたトイレに来た。
昨日のように、私が精神的に参っている時には、「母にとっても、私にとっても、地獄だ」
と思う。
最後にトイレに来て、部屋に戻って布団にたどり着いたとき、「ただいまあー」と母が言った。
「えっ?」思わす、笑ってしまった。
体の力が抜けた。
「大丈夫」、そう思った。
何がかはわからないけど…。
朝、母を起こすと笑顔だ。
昨夜ツラい思いをしただろうに、そんな感じはない。
今は、大丈夫。