薬を変えたためか、母の寝つきが悪い。
昨夜、寝たのは3時だった。
起き出して危ないことをしないか気をつけなくてはならない。
心の中では「お願いだから、寝てちょうだい」と思いつつ、こちらの焦りが伝わらないように平静を装う。
夜寝ない分、午前中寝るようになってしまった。
悪循環だ。
夜寝つけなくても、困った行動をとらなければ問題ないのだが、夜は認知症の症状が強く出やすい。
昨夜は、カットバンの箱を手に、窓ガラスをドンドンたたいていた。
夕食後から、急に頭の働きが低下する。
食後は血流が胃に集中するのと、夜で疲れが出るかららしいが。
歯みがきが終わった途端に「帰る」と言い出す。
穏やかになだめても、昨夜は怒ったり、泣いたり大変だった。
時々、スイッチが入ったように、周りを否定するような時がある。
急になので、何が原因なのかもわからない。
穏やかに話しても、かたくなに拒否して、聞く耳をもたない。
そういうときは、心の中で少し距離を置くようにしている。
昨夜も、少し時間をおこうと台所仕事をしていたら、「姉ちゃん、どこ?」
私は「姉ちゃん」と呼ばれることは少ないが、私を呼んでいたらしい。
「姉ちゃん、側に来て。」「姉ちゃん!」
慌てて駆けつけると、「一緒にいたいの」と大泣き。
しばらくすると、けろっとして、何もなかったように笑っている。
今の母の頭の中は、複雑だ。
妄想や不安で、感情もコロコロ変わる。
どんな時でも、なるべく穏やかに接するようにしている。
それでも、出来るときと出来ない時がある。
こちらに余裕がなくなると、駄目なのはわかっている。
わかっていても、どうしようもない時がある。
認知症と母を切り離してとらえるように、練習している途中だ。