プチひきこもりの、介護日記

両親介護 認知症 シングル 50代 プチひきこもり

母の不安

夕方になると母の様子が変わるが、昨日はちょっと違った。

用事をしていたら、側にやって来て「私を連れて逃げて」と言う。

「どうしたの、何で逃げるのかな?」ゆっくりと聞いてみる。

ゆっくりと聞きながら、自分も心の準備をする。

「あなたを大事に思っているのに、あの人に違うと言われた」

母の頭の中には、時々見知らぬ人が表れる。

母は泣きそうだ。

「大丈夫だよ。逃げなくても平気だよ。逃げる時は一緒だよ」

ひとまず納得しても、次から次へと違うことを言い出す。

「どこにも行かないで」

母が強い不安を抱いているのがよくわかる。

普段は、「怖い」と言っても、「外から誰かが来る」とか、「なんとなく」とかそんな感じだった。

母の漠然とした不安の根底には、こんな感情があったのかと少し驚いた。

聞いているこちらも辛いが、とにかく母を安心させないといけない。

日によって母の状態はかなり変わる。

今日が大変でも、明日もそうだとは限らない。

そう思えば、大変なこともやり過ごすことができる