プチひきこもりの、介護日記

両親介護 認知症 シングル 50代 プチひきこもり

空のスプーン

相変わらず、起きているときは叫んだりふすまをどんどんと叩いている母。

この頃、何度か微熱をだすことが続いた。

食事中にむせることが増えたので、気になった。

姉には、神経質だと言われたが、やっぱり気になって訪問看護の時に聞いてみた。

むせるのと微熱は関係なくはないとのこと。

食事の姿勢や、本人に食事をしている認識がある状態かなど、いろいろ聞かれた。

とろみもつけているし、姿勢も気をつけているつもりなのだが。

すると食事を喉に落とすスピードをゆっくりにするようにすすめられた。

飲み込めないで、喉にたまっている場合があるらしい。

今までは母が口を開けたタイミングで、口に食べ物を運んでいた。

口に食べ物が残っているときもある。

そこで「空スプーン」という方法を教わった。

口を開けたら、空のスプーンを口に運んで、咀嚼と飲み込みをうながすことが出来るらしい。

なるほど~。

早速試してみた。

いつもは箸での介助だが、今日はスプーンで。

母が口を開けたタイミングで、空のスプーンを口に運んでみた。

普通に口を閉じて、もぐもぐしている。

なんか楽しい!

次は食事を口に運んで、その次にまた空のスプーン。

ん?

今度は口を閉じない。

しばらく待ってみる。

母も口を開けて待っている。

大分たってから、口を閉じてもぐもぐ。

それ以降、母はごまかされなかった。

1回で空のスプーンは、見破られてしまった。

認知症がかなり進んでしまっている母の、意外な一面。

認知症って不思議。