相変わらず、起きているときは叫んだりふすまをどんどんと叩いている母。
この頃、何度か微熱をだすことが続いた。
食事中にむせることが増えたので、気になった。
姉には、神経質だと言われたが、やっぱり気になって訪問看護の時に聞いてみた。
むせるのと微熱は関係なくはないとのこと。
食事の姿勢や、本人に食事をしている認識がある状態かなど、いろいろ聞かれた。
とろみもつけているし、姿勢も気をつけているつもりなのだが。
すると食事を喉に落とすスピードをゆっくりにするようにすすめられた。
飲み込めないで、喉にたまっている場合があるらしい。
今までは母が口を開けたタイミングで、口に食べ物を運んでいた。
口に食べ物が残っているときもある。
そこで「空スプーン」という方法を教わった。
口を開けたら、空のスプーンを口に運んで、咀嚼と飲み込みをうながすことが出来るらしい。
なるほど~。
早速試してみた。
いつもは箸での介助だが、今日はスプーンで。
母が口を開けたタイミングで、空のスプーンを口に運んでみた。
普通に口を閉じて、もぐもぐしている。
なんか楽しい!
次は食事を口に運んで、その次にまた空のスプーン。
ん?
今度は口を閉じない。
しばらく待ってみる。
母も口を開けて待っている。
大分たってから、口を閉じてもぐもぐ。
それ以降、母はごまかされなかった。
1回で空のスプーンは、見破られてしまった。
認知症がかなり進んでしまっている母の、意外な一面。
認知症って不思議。