ここ何日か、エアコンをつけっぱなしだった。
節電、電気代のことを考えると、涼しい時間帯には窓を開けて過ごしたいと思うのだが…。
寝すぎてしまうので朝の薬を止めてから、また母が叫ぶようになって、窓を開けられないのだ。
集合住宅なので、たまに赤ちゃんの泣き声が聞こえることがある。
そんな時は「かわいい声。おねむかな?」と思ったり、「お母さんも大変だなぁ」なんて思っていた。
それが老人の叫び声となったらどうだろう?
叫び声となると…。
いろいろと想像してしまう。
音にに敏感に反応して不快、苦痛に思う人もいるだろう。
そうでない人でも、心穏やかでいられないのではないか?
私自身も叫ぶのを聞いていて、止めて欲しいと思うことも多々ある。
でも薬でずっと眠ってしまっているよりは、叫んでも起きていて欲しいと思う。
食事もしないで寝ていると、「このまま体力が落ちて寝たままになってしまったら」と心配になる。
ただ母にとってはどちらが幸せなのかと考えると複雑だ。
叫び続けている母をみているとつらそうで、身体も心配になる。
叫んでいることもつらいだろうし、叫ばないといられない心境もつらいだろう。
眠りすぎず、あまり叫ばない、そんな微妙なさじ加減を薬でコントロールするのは難しいのかもしれない。
母がなるべく穏やかに過ごせるように、いろいろ工夫はしてみているが、出来ることも限られてなかなか難しい。
背中をなでると、「ありがとう」と母が答えてくれた。
少し救われた気分になった。